シンガポールで活躍する日本人をシーリーズ紹介致します。
クラウンライングループ社主・CEO
(一社)日本シンガポール協会 会員 森 幹雄
「ここで勝負だ」。そう決意した1977年8月、私がスーツケースひとつでシンガポールに乗り込んでから、早くも約35年が経ちました。それはけして順風満帆とはいえない年月で、時に辛酸を嘗め、時に人生の危機に立たされ、何度も挫折しそうになったことがあります。しかしこうして今、社主を務める海外引越し専門会社「クラウンライン」は9カ国16都市に進出し、このほか出版・情報サービス会社「COMM PTE LTD」で日本語無料情報誌「J+PLUS」や年刊日本語生活ガイド+電話帳「HELLO SINGAPORE」の発行、日本語ラジオ放送を手がけるなど、様々な事業を展開するまでとなりました。それもひとえに、皆様の支えあってこそだと感謝の念でいっぱいです。
そしてこの35年間で私が培ってきた経験、信念、そして我流で確立したアジアビジネス成功の秘訣を、これからの日本を支えていく若者や海外で頑張る人たちに少しでも役立ててもらえたら……そんな思いから、昨年末、「アジアで負けない三流主義」を幻冬舎ゲーテビジネス新書より出版させていただきました。タイトルにもあるとおり、私は自分の生き方を「三流主義」だと捉えています。貧しい家庭環境、学歴は高卒、コネもなければ、容姿もいわゆる二枚目とはほど遠い。しかし、そんな失うものが何もない状況で自ら退路を断った状況だからこそ、常に全力で勝負できたのではないかと。今の日本に憂いを感じ、苛立ちを抑え、体の中にエネルギーを蓄えている若い人たちは多いのではないでしょうか。この本が、そんな彼らの人生を切り開くきっかけとなり、1人でも多くの人に「アジアに出て勝負してみたい」と思ってもらえたら、私はとても嬉しく思います。それが、これからの日本を元気にする、大きな力となることを信じて。
『アジアで負けない三流主義』
著者:森 幹雄
発行:幻冬舎 ゲーテビジネス新書
2011年12月、176ページ
価格:780円(税込)
※この書籍は当協会では扱っておりませんので、書店でお買い求めください。