クラブの形態はいろいろありますが、会員権は基本的に奥さん、21歳未満の子供は同等の資格を有するところが日本と違い特徴的です。
日本の年会費は当地では月会費であり、$100~170/月くらいで登録した家族会員全てをカバーします。
クラブハウスは日本と比べ非常に大規模であり、ゴルフ部門以外にソシャルファシリティとして、レストラン、カフェ、バー、プール、テニスコート、ジム、ボーリング場などの施設を有し会員は優先的に利用でき、利用料金はゲストとの間では差別化されています。
クラブライフとして特筆すべきは、全てがメンバー優先、料金もゲストとは差別化されていること。
ゴルフの場合は予約は会員のみができることであり、SICCやタナメラCCなどは全ての支払いはメンバーに限られています。
何れのゴルフ場も市の中心地から或いは居住地からは至近の距離に位置しているので、クラブのレストランはアフターゴルフの為ではなく日常的に家族での食事、会社のエンターテイメント、イベントや会食などで賑わい、プールやテニス、ジムなどで汗を流すなどは日常生活に密着しています。 子供が21歳までは会員登録されることで、ゴルフや各種スポーツのジュニアプログラムが盛んなのは日本では想像出来ない環境にあり羨ましくなります。
ゴルフプレー料金も会員と同伴でプレーする方はゲスト、会員同伴のない方はビジターとして区別されそれぞれ違ったグリーンフィーが摘要されます。
クラブの組織形態は大きく分けて、日本の場合は主に会社が所有し経営する形態のもの、株主会員制の形態、それに会員が運営・経営に責任を持つ社団法人の3種類があります。
シンガポールの場合は社団法人形態が殆どで、当然ながらクラブ運営は会員優先、クラブ経営の責任も会員から選出された理事会にあり、通常運営は評議委会に委ねられます。一部のゴルフ場は軍の福利厚生施設の一部としてのものや予備役軍人の為のクラブもあり、そして会社経営のクラブもありますが何れの場合も理事会が強い発言権を持ち会員優先の運営が徹底していることが特徴と言えます。
日本の殆どのクラブが会社の経営方針で営業されている環境とは大きく違うところです。日本にも社団法人制のクラブは多くありますが、古い時代に設立された名門クラブと言われるところが殆どで、会社経営(預託金を有する)のクラブが圧倒的に多いのはご存知のとおりです。
シンガポールではゴルフ場の土地を私有化することは出来ず、全てのゴルフ場の土地は国有地であり、リース金額はかなりの高額、リース期間は通常30年です。シンガポール全体でも私有地は2~3%と言われ、基本的に全土が国有地です。
会員権の価格や名変料は日本に比べかなり高額、会員の資格もシンガポール人と外国人は区別され外国人の会員権は割高に設定されています。
日本は年会費、当地は月会費、これも日本に比べたら高額、但し家族会員全員をカバーしますので使い方によっては割安とも言えます。
タームメンバーと称する年間会員権を各クラブが発行しており、短期滞在の駐在員には重宝されています。予算はクラブにもよりますが、$15000~25000程度で、月会費は免除されるなど会社で保有し短期駐在の社員に付与するには好都合でしょう。 このメンバーシップに議決権はなく評議員としての参加は出来ませんが、クラブライフとしては通常会員とは全く同じ資格を持ちます。
2014年に政府より国土有効利用の観点から将来一部のゴルフ場にはリース延長はされないと発表され今後の動向が気になるところです。 消滅するゴルフ場、縮小されるゴルフ場などいろいろな状況が想定されています。